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なんとなく薬の話00:薬の売っている店=薬局?

 
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唐突になんでこんな記事を書こうと思ったかというと、単純に最近ほったらかしにしていたからで深い意味は無い。
暇つぶしにでもなれば良いと思っている。

とりあえず第00回としたが、この先続くは知らん。

最近、なんとかドラッグとかクスリのなんとかって店が増えてない?
中身は薬屋というより、スーパーに近い感じで。
なんでこんなに増えているのか?

その疑問を解く問題が、「一般人が薬を手に取ってレジに行って買うことのできる店」=「薬局」というのかどうかということ。

答えは……間違い

それはどういうことか。

「薬事法」というものがある。
内容は知らなくても、名前ぐらいは聞いたことあると思う。
実は2009年に改正施行されている。(正確には06年に改正、09年に施行)
ついでにいうと、今は「薬事法」って存在しなくて、「薬機法」って言う。(13年改正、14年施行)

「薬を売る人」=「薬剤師」というイメージがあると思うが、そのイメージも今日をもって終了としていただきたい

ようは、薬の販売に関する法律が緩和されたのだ。

まず、現在、薬は次のように分類(リスク区分)されている。
(リスク区分は変わることがあるから、例で出している薬がずっとそのリスク区分にいるとは限らない(医薬部外品は医薬部外品として製造の許可がいるから変わらない))

●医療用医薬品
⇒ざっくり言うと、「処方箋」でしか出せないやつ。医師がちゃんと診て、処方箋を出して、薬剤師がちゃんと用法容量を守ってもらう様、説明しないといけない。
●OTC医薬品
・要指導医薬品
⇒簡単に言うと、「処方箋でしか出せなかったけど、これ結構使われているし、安全性もそれなりにあるし、ちょっと処方箋無しで販売してみない?」ってやつ。勿論、薬剤師の説明が必要。
第一三共ヘルスケアさんの「ロキソニンSテープ」(飲む方は第一類)とか。
・第一類医薬品
⇒薬剤師の説明が必要。(ただし、購入者が説明を必要としない時、場合によっては説明無しで購入できる)
第一三共ヘルスケアさんの「ロキソニンS」(貼る方は要指導)とか、同じく「ガスター10」とか、大正製薬さんの「リアップ」とか。
ちなみに、久光製薬さんの「アレグラFX」は2016年11月に第二類に落ちた。
・第二類医薬品(指定第二類医薬品も含む)
⇒ライオンさんの「バファリンA」(指定)とか、エスエス製薬さんの「イブA錠」(指定)とか、久光製薬さんの「フェイタス5.0」とか、エーザイさんの「トラベルミン」とか。
・第三類医薬品
⇒池田模範堂さんの「ムヒS」とか、ロート製薬さん「メンソレータム軟膏c」とか。
●医薬部外品
⇒特別な販売許可とが必要ない。だから、薬屋とは全く関係の無いコンビニとかスーパーとかでも売れる。
大正製薬さんの「リポビタンD」とか、同じく「新ビオフェルミンS」とか、大鵬薬品さんの「チオビタ・ドリンク」とか。

ここではOTC医薬品にだけ注目する。

販売時に薬剤師を必要とするのは、「要指導医薬品」と「第一類医薬品」
じゃあ、「第二類医薬品」「第三類医薬品」は?というと……

『登録販売者』が販売できる。

さあ、ここで新しい名称が出てきましたよ。
これが、2009年改正施行で増えた新たな資格(国家資格)制度

「登録販売者」がいれば、「薬剤師」でなくても、「第二類医薬品」と「第三類医薬品」の販売が可能
もっといえば、「薬剤師」がいなくても、「薬の売っている店」を経営できるということ。

さて、ここでタイトルの疑問に戻る。
現在の「薬の売っている店」を経営するための許可には次のようなものがある。

●薬局
●店舗販売業
●配置販売業
●卸売販売業

ここでは「薬局」「店舗販売業」を取り上げる。

「薬局」としての許可を取るには、原則「調剤」が行えないといけない
つまり、「薬局」=「薬の売っている店」ではなく、
「薬局」=「調剤を行える店」が正しい。
また、「薬局」は処方箋を必要としない薬の販売もできる。

そして「店舗販売業」
これは、「薬剤師」か「登録販売者」が店舗管理者となる。
「薬剤師」がいれば「第一類医薬品」も販売できるけど、「登録販売者」だけなら販売はできない。でも「第二類医薬品」と「第三類医薬品」は販売できる。
「薬局」は「調剤」が行えないとだめだから、調剤のできない店は「薬局」ではない
つまり、「薬の売っている店」=「薬局」という式はここで必ずしも成り立たなくなるということ。
そして、そういう店は「薬局」とは名乗れない。だから、今は「薬局」とつかない薬屋が増えている。そういう店は「薬店」とか「ドラッグストア」とかという。

だから、「ロキソニン」とかが欲しいと思えば、「○○薬局」って書いてある店に行くのが確実。
「薬局」ってついてなくても、「処方箋受付」とか書いてあれば買える。それは、「薬局」としての許可も取ってるから。
ただし、こういう店で気をつけてほしいのが「営業時間」。店自体はやってても、「薬局」としての営業時間が終わっていると、薬剤師がいなくなって買えなくなる

ま、そんなわけで、「ロキソニンないですか?」「うちは置いてないです」「薬局なのに?」って薬局じゃない店で言うのは止めて下さい。

終わり。

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